愛国短歌 国を愛する気持ちを短歌にこめて

ふるさと日本を大切に思う気持ちを表現したい。短歌は心のままを歌うもの。だから言葉を飾らず素直な気持ちで歌います。

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

なりはひに はげむ人々 ををしかり 暑さ寒さに堪へしのびつつ

道民に 昭和29年 北海道ご巡幸 敗戦後の国民を励ます、ご巡幸。 耐え忍んで一生懸命に働く姿は、反対に、陛下も励まされたのではないでしょうか。 その姿を美しいと、思ってらっしゃったと感じます。 ひたむきに働き、生きる。日本人らしいです。 そこで返歌…

木を植うる わざの年々 さかゆくは うれしきことの きはみなりけり

昭和31年 やな口件防府市矢筈ヶ岳(赤松) さかゆく=ますます栄えてゆく。 うれしいことのきわみ ですよ・・・ 国のことを自分のこととしていると、嬉しく感じるんでしょうね。 私はまだまだ国のことを自分のことと考えられないので、羨ましいです。 見習い…

春たてど山には春ののこるなり 国のすがたもいまはかくこそ

昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 占領下です。昭和23年 御年49才 強い口調です。 国民によびかけているような、自分にいいきかせているような…

高原に立ちて見わたす那須岳に 朝いる雲のしろくしづけし

昭和32年 那須にて 静かな歌です。 一人でたたずんでいるような感じ。 情景が目に見えました。美しい、世界です。 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを…

遠つおやの しろしめしたる大和路の 歴史をしのび けふも旅ゆく

旅 昭和60年 御年85才 神武天皇から昭和天皇まで。 長い、長すぎるご先祖様の来た道。 根っこがご先祖様と結ばれていなければこういう歌は詠えないんじゃないかなと思います。 私の根っこはきちんと日本とつながっているかな・・・ 昭和天皇のおほみうた―御…

かくのごと 荒野が原に鋤をとる 引揚びとをわれはわすれじ

昭和24年 九州地方7県ご巡幸 熊本県開拓地 熊本の引揚人はどこからの引揚だったのでしょう。 満州か、朝鮮か。。。 希望を胸に外国へ行き、戦争でひどい目にあい、一般人なのに攻撃され命からがら逃げ延びた方々だと思います。 わすれじ と強い言葉です。 …

富士の嶺(ね)の影さす海に網ひきて さちをさぐるが おもしろきかな

昭和29年 駿河湾の採集 御年54才 54才にして研究を続ける陛下。好奇心旺盛ですよね。 「さち」という言葉が 控えめで自然への愛情が感じられて好きです。本には 「陛下の採集は必要なもののみ標本用としてお持ち帰りになるが ほかはすべてもとの場所は丁寧に…

さまざまの虫のこゑにもしられけり いきとしいける 物のおもひは

明治天皇御製 明治44年 虫声非一 明治天皇です。 短歌のあゆみ―続「短歌のすすめ」 (1971年) (国文研叢書〈no.13〉) 作者: 夜久正雄,山田輝彦 出版社/メーカー: 国民文化研究会 発売日: 1971 メディア: ? この商品を含むブログを見る 日本人らしい歌だと思い…

潮風のあらきにたふる 浜松の ををしきさまに ならへ人々

占領時代 折にふれて 昭和22年 御年47才 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る ならえ と詠っていますが、ご自身にもいいきかせているように感じま…

このよき日 みこをば祝ふ 諸人のあつきこころぞ うれしかるける

もう1首あります この秋ににほひそめたる白菊の さかり久しく 栄えゆかなむ 講和条約発効独立 同年 皇太子殿下の成年式 立太子式 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商…

平和条約発効の日を迎へて 

風さゆる 冬はすぎて まちまちし 八重桜咲く 春となりけり 国の春と今こそはなれ 霜こほる 冬にたへこし 民のちからに 花みづき むらさきはしどい咲きにほふ わが庭見ても世を思ふなり 昭和27年4月28日 平和条約発効 全部で5首ですが、今日は3首まで。 な…

しずかなる 朝ぼらけかな 若き二人の けふの祝ひを テレビにて見つ

正仁親王結婚(常陸宮様)昭和39年9月30日、津軽華子様とご成婚。 常陸宮家をご創立。 ご成婚当日の、雰囲気。 子どものお祝いの模様をテレビで見る というのはどういう感覚なんでしょうね。どきどきして緊張するのかな。 この歌からは穏やかで荘厳な感じを…

夏の朝 おさなき孫の紀宮も 汐あみしつつ あそびけるかな

伊豆須崎の夏 海水浴 昭和51年 黒田清子さまのことですね。 清子様は質素に暮らしていらして、お母様の美智子様より控えめに、いつも控えめに なさっていて ご自分の結婚式でも 美智子様おさがりの着物を着て とにかく質素な感じが 昭和天皇や明治天皇を思い…

伊勢の宮に 詣ずる人の日にまして あとをたたぬが うれしかりけり

伊勢神宮に参拝して 昭和29年 御年54歳 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 民が詣でるのをうれしいと思ってくださったんですね。 遠い昔、明治神…

新聞の しらせをけさは見てうれし 湯川博士はノーベル賞を得つ

もう2首あります うれひなく学びの道に博士らを つかしめてこそ 国はさかえめ 賞を得し 湯側博士のいさをしは わが日の本のほこりとぞ思ふ 昭和24年 湯川秀樹博士がノーベル物理学賞受賞 日本人として初めて受賞した、ノーベル賞。 これは、陛下と国民は同…

この度の オリンピックにわれはただ ことなきをしも 祈らむとする

昭和天皇のおほみうた 昭和39年 オリンピック東京大会 開催日の10月10日、名誉総裁として開会を御宣言。24日まで開催。 名誉総裁をされていた 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単…

初春に おとなとなれる 浩宮の たちまさりゆく おひたちいのる

昭和天皇のおほみうた 昭和55年 成年式(2月23日、皇居宮殿で加冠の儀、朝見の儀) 浩宮さまのことを考えると、くらーい気持ちになります。 ひのみこ なのに、暗黒の王子のような・・・ このころ、まだ未来は明るく感じられたのでしょうね。 なにがまずかっ…

めしひたる 少女(おとめ)がともの 編物に はげむ姿を 感けてわれ見つ

昭和天皇のおほみうた 横浜訓盲院にて 昭和24年 陛下は働き者が好きです。 障害があってもすいすいと編んでいくすがたに、「すごいなあ」と感じていたのがわかります。 陛下がいまの愛子さまの状況をご覧になったらなんとおっしゃるでしょう。 ただ一生懸命…

皇太子(ひのみこ)を 民の旗ふり 迎ふるがうつるテレビにこころ迫れり

帰朝 昭和28年 皇太子殿下20歳(今生陛下)の初御外遊(戦後初の御皇族の御外遊 イギリス エリザベス女王の戴冠式参列、カナダ、フランス、スペイン、イタリア、バチカン、ベルギー、オランダ、西ドイツ、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、スイス、ア…

昭和天皇御製 外つ国の人もたたふる おほみうた いまさらにおもふ そぢのまつりに

昭和55年 明治神宮御鎮座60年祭 御作10万首といわれる明治天皇の歌道ご精進を詠まれたもの 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 昭和天皇は明治天…

昭和天皇御製 山百合の花咲く庭に いとし子を 車にのせて その母はゆく

はじめての皇孫=浩宮さま 2月23日に誕生 昭和35年 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る あたたかく見守っていたのでしょう。 いま、皇太子ご夫妻…

昭和天皇御製 みほとけの 教まもりてすくすくと 生ひ育つべき 子らにさちあれ

昭和24年 佐賀県因通寺洗心寮 P108より 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る さちあれ とは親から子への気持ちだと思います。 本によると、39名…

ああ広島 平和の鐘も鳴りはじめ たちなほる見えて うれしかりけり

昭和天皇御製 広島市比治山芸術公園 昭和22年 市民が7万人も集まって陛下を熱狂的に迎え、君が代と 万歳を 行った すごく当時の広島市民の興奮が伝わってくるような御製・・・ 私もその場にいたかった。 元気な国民の姿に感動したのでしょうね。 そこで返…

明治天皇御製 新しき 年を迎へて富士の嶺(ね)の 高きすがたを 仰ぎみるかな

明治天皇御製 2ページ 改造社より 明治11年 ちょっと疑問が生じて、この歌を選びました。 明治11年ということは、すでに天皇陛下は東京にいますよね。 それで、おそらく皇居で新年のお祭りなどされていると思うので、 東京にいますよね。 この歌をよむ…

明治天皇御製 世とともに かたりつたへよ 国のため 命をすてし 人のいさをを

明治37年 明治天皇御製集 P210 改造社 日露戦争の年です。 いさを は 功績のことでしょう。 国のこと は自分のこと。 そう思わなければこの歌は詠めない。 そこで返歌です。 国のため 命をすてし 御親らの 心伝える 民草の間も 戦争で戦ってなくなったのは …