愛国短歌 国を愛する気持ちを短歌にこめて

ふるさと日本を大切に思う気持ちを表現したい。短歌は心のままを歌うもの。だから言葉を飾らず素直な気持ちで歌います。

2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

仇波の しづまりはてて 四方のうみ のどかにならむ 世をいのるかな

海 明治37年 明治天皇御製百首 東洋生命保険株式会社奉公部 ー穏やかな海を見て、世のやすらけきことを望む。 自然の中に平和を見出だすのは日本らしい気がします。 しかし穏やかな海を見て国のことを祈るなぞ、私は感じたことがありませんでした。 感じたい…

明治天皇御製 ゆふ日影 かげろふ待ちて 鞍おかむ 駒もあつさに弱りもぞする

夏駒 明治37年 明治天皇御製百首 東洋生命保険株式会社奉公部 あっつい夏の日なんでしょうね。馬もへばっている。 しかし、そのあと次の歌を見つけました。 暑しとも いはれざりけり にえかへる 水田にたてる しづを思へば 「しづ」とは身分の低い者のこと。…

明治天皇御製 夏しらぬ こほり水をば いくさ人 つどへるにはに わかちてしがな

夏氷 明治37年 明治天皇御製百首 東洋生命保険株式会社奉公部 いくさ人とあります・・この年は日露戦争の年。 わかちてしがな と最後にあるけれど、しがな は願望・・・?とすると、 冨士の氷室から皇居にもってきた氷を 戦にいっている戦士に わけてあげた…

もてあそび 手にとらすれば幼子がうちゑむ顔の うつくしきかな

子 明治36年 明治天皇御製百首 東洋生命保険株式会社奉公部 前回は親でしたが今回は子供です。 ただただかわいいな それとも邪気のない 心のなんと美しいことか。ということでしょうか。 素直です。この歌は。 昭和天皇にも子供のことを歌った歌はあります。…

老の坂 こえぬる子をも をさなしと思ふやおやの こころなるらむ

親 明治36年 明治天皇御製百首 東洋生命保険株式会社奉公部 親の気持ち。 ご自分の親のこと でしょうか。 こういう歌をみると 同じなんだなと 親しみを感じます

まじかくも たづねし民のなりはひを こよひ旅ねの夢にみしかな

旅宿寝 明治36年 明治天皇御製百首 東洋生命保険株式会社奉公部 国民とのふれあい ご巡幸でしょうか。 明治天皇のこの本には民のことはあまりありませんでした。 民一人一人というより 世のやすらけきこと 日本国全体が守るべきところは守り かわるべきとこ…

明治天皇御製 器には したがひながら いはがねも とほすは水の ちからなりけり

明治36年 水 明治天皇御製百首 東洋生命保険株式会社奉公部 意味深な歌です。 まわりの形にあわせがらも 鋼も通す水の力。 人間の意志の力もこうありたいと 勝手に想像しました。 強い、感情を感じる歌です。

明治天皇御製 昔より ながれたえせぬ 五十鈴川 なほ万代も すまむとぞ思ふ

明治15年 河水久澄 明治天皇御製百首 東洋生命保険株式会社奉公部 公害のことを詠っているのでしょうか? 日本の公害年表・表紙 これを見ると、足尾銅山鉱毒事件の年が明治16年になっています。 田中正三が命がけで天皇陛下に直訴状を渡そうとして、とらえら…

明治天皇御製 とこしへに 民やすかれと いのるなる わがよをまもれ 伊勢のおほかみ

明治24年 社頭祈世 明治天皇御製百首 東洋生命保険株式会社奉公部 昭和天皇の御製と同じく 民を思う気持ち です。 ただし まもれ とか命令調なのは明治天皇らしいかも・・・ いのるなる は断定していて 自分は祈る というのが強い気持ちです。 伊勢の大神は…

明治天皇御製 暁のねざめしづかに思ふかな わがまつりごと いかがあらむと

明治35年 述懐 明治天皇御製百首 東洋生命保険株式会社奉公部 強い気持ちを感じます。昭和天皇にも似たようなものがあったな・・・と思い探しましたら、ありました。 ゆめさめて わが世を思ふ あかつきに 長なきどりの 声ぞきこゆる 暁鶏声 昭和7年 御年32…

大切な3首 終戦において

爆撃にたふれゆく民の上をおもひ いくさとめけり みはいかなれむとも 身はいかに なるともいくさ とどめけり ただたふれゆく民をおもひて 国がらをただ守らんといばら道 すすみゆくとも いくさとめけり 終戦に対して。 言葉も出ません。 終戦前後、日本国民…

いそとせも へにけるものか このうへも さちうすき人を たすけよといのる

民生委員制度50周年にあたり 昭和42年 かなり古くからあったんですね、民生委員制度。 このとき50年ということは今から100年近く前からかなと思って調べたら、もうすぐ100年記念だそう。 民生委員制度創設100周年のシンボルマークを決定|全国民生委員児童委…

ゆかりよりむそぢの祝ひ うけたれど われかへりみて 恥多きかな

六十の賀 昭和36年 陛下 御年60歳です。 この謙虚さ・・・ 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る

冬すぎて 菊桜さく 春になれど 母のすがたをえ見ぬ かなしさ

平和条約発効の日を迎へて 昭和27年 講和条約発効の日付が、春 4月28日でした。 占領下から、国家として回復。 昭和20年から27年の占領下でたったの7年間しかないのに、 いまの私たちへの文化破壊への影響力は大きいです。 しかし、国家主権が取り戻されたな…

母宮の めでてみましし 薯畑 ことしの夏は いかに あるらん

母宮を思ふ 貞明皇后 薯畑です。 貞明皇太后といわれていますが こちらでは皇后です。 養蚕を奨励したり終戦直後に陛下に疎開先の 雑草のような草花をプレゼントしたり、 すごく素朴な女性像を感じました。 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴…

よるべなき 幼子どもも うれしげに 遊ぶ声きこゆ 松ノ木の間に

福岡県和白村青松園 昭和24年 ご巡幸 親を亡くした子ども達への慈愛を感じます。 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る

あなかなし 病忘れて旗をふる 人のこころの いかにと思へば

四国地方視察 香川県大島療養所(ハンセン病) 昭和25年 陛下はハンセン病の療養所にも行かれていたんですね。 ハンセン病といえば、差別を受けていた・・・ことが一番に思い浮かびますが、 陛下がいかれた時、療養所の患者さんたちはすごく嬉しかったんじゃ…

国鉄の車に乗りて おほちちの 明治のみ世を おもひみにけり

車 歌会始 昭和63年 御年88才 晩年に、明治天皇のことを思う。 明治天皇は61才で崩御されていますから、 このとき陛下は88歳で、明治天皇のお年をとうに超えていますが、 歌で明治のことをよむということは 常に明治天皇を手本とし、見本とし、それに比べて …

うつくしく 森をたもちて わざわひの 民におよぶを さけよとぞおもふ

昭和22年 帝室林野局の農林省移管 自然とともにある日本を感じます。 自然を征服するのではなく自然を敬い、畏れる。 自然と共生する。 国民 というと冷たい感じがしますが、民(たみ)といわれると 温かい感じがします。 政治家が国民というのと 陛下が 国…