身にあまる 重荷車を ひきながら いそがぬ牛は つまづかずして
明治37年 牛 明治天皇御製百首 東洋生命保険株式会社奉公部
牛です。馬も以前出てきました。
動物が出てくるところが、昭和天皇とちがうところ。
昭和天皇は植物を愛したからかな・・・?
この御製は、とっても深い意味を感じさせられます。
自分へのプレッシャーをじっとじっと耐えて感じて、それでもゆっくり前に進む。
牛歩ということばが、国会の牛歩戦略で悪い意味に感じられていたけれど、
この御製を詠むと、なんだかとてもいい意味に感じられます。強く生きて生きたいという願いを感じます。
脱線しますが、「友愛」という言葉はとても美しい言葉だと思っていました。
しかし鳩山元総理がこの言葉を繰り返し使ったことで、すっかり薄汚い印象になってしまいました。
言葉をいかすも殺すも使う人しだい・・・言葉とは、恐ろしいもの、と感じました。
仇波の しづまりはてて 四方のうみ のどかにならむ 世をいのるかな
海 明治37年 明治天皇御製百首 東洋生命保険株式会社奉公部
ー穏やかな海を見て、世のやすらけきことを望む。
自然の中に平和を見出だすのは日本らしい気がします。
しかし穏やかな海を見て国のことを祈るなぞ、私は感じたことがありませんでした。
感じたい・・・
例えばこれからの季節 サクラの美しい花、新緑の
美しい森などなど、いたるところに美しいものがある・・・
この美しさよ永遠に と思えたら、自然に思えたらいいなあ