愛国短歌 国を愛する気持ちを短歌にこめて

ふるさと日本を大切に思う気持ちを表現したい。短歌は心のままを歌うもの。だから言葉を飾らず素直な気持ちで歌います。

おてんと短歌 昭和天皇へ短歌を贈ろう

冬すぎて 菊桜さく 春になれど 母のすがたをえ見ぬ かなしさ

平和条約発効の日を迎へて 昭和27年 講和条約発効の日付が、春 4月28日でした。 占領下から、国家として回復。 昭和20年から27年の占領下でたったの7年間しかないのに、 いまの私たちへの文化破壊への影響力は大きいです。 しかし、国家主権が取り戻されたな…

母宮の めでてみましし 薯畑 ことしの夏は いかに あるらん

母宮を思ふ 貞明皇后 薯畑です。 貞明皇太后といわれていますが こちらでは皇后です。 養蚕を奨励したり終戦直後に陛下に疎開先の 雑草のような草花をプレゼントしたり、 すごく素朴な女性像を感じました。 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴…

よるべなき 幼子どもも うれしげに 遊ぶ声きこゆ 松ノ木の間に

福岡県和白村青松園 昭和24年 ご巡幸 親を亡くした子ども達への慈愛を感じます。 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る

あなかなし 病忘れて旗をふる 人のこころの いかにと思へば

四国地方視察 香川県大島療養所(ハンセン病) 昭和25年 陛下はハンセン病の療養所にも行かれていたんですね。 ハンセン病といえば、差別を受けていた・・・ことが一番に思い浮かびますが、 陛下がいかれた時、療養所の患者さんたちはすごく嬉しかったんじゃ…

国鉄の車に乗りて おほちちの 明治のみ世を おもひみにけり

車 歌会始 昭和63年 御年88才 晩年に、明治天皇のことを思う。 明治天皇は61才で崩御されていますから、 このとき陛下は88歳で、明治天皇のお年をとうに超えていますが、 歌で明治のことをよむということは 常に明治天皇を手本とし、見本とし、それに比べて …

うつくしく 森をたもちて わざわひの 民におよぶを さけよとぞおもふ

昭和22年 帝室林野局の農林省移管 自然とともにある日本を感じます。 自然を征服するのではなく自然を敬い、畏れる。 自然と共生する。 国民 というと冷たい感じがしますが、民(たみ)といわれると 温かい感じがします。 政治家が国民というのと 陛下が 国…

なりはひに はげむ人々 ををしかり 暑さ寒さに堪へしのびつつ

道民に 昭和29年 北海道ご巡幸 敗戦後の国民を励ます、ご巡幸。 耐え忍んで一生懸命に働く姿は、反対に、陛下も励まされたのではないでしょうか。 その姿を美しいと、思ってらっしゃったと感じます。 ひたむきに働き、生きる。日本人らしいです。 そこで返歌…

木を植うる わざの年々 さかゆくは うれしきことの きはみなりけり

昭和31年 やな口件防府市矢筈ヶ岳(赤松) さかゆく=ますます栄えてゆく。 うれしいことのきわみ ですよ・・・ 国のことを自分のこととしていると、嬉しく感じるんでしょうね。 私はまだまだ国のことを自分のことと考えられないので、羨ましいです。 見習い…

春たてど山には春ののこるなり 国のすがたもいまはかくこそ

昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 占領下です。昭和23年 御年49才 強い口調です。 国民によびかけているような、自分にいいきかせているような…

高原に立ちて見わたす那須岳に 朝いる雲のしろくしづけし

昭和32年 那須にて 静かな歌です。 一人でたたずんでいるような感じ。 情景が目に見えました。美しい、世界です。 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを…

富士の嶺(ね)の影さす海に網ひきて さちをさぐるが おもしろきかな

昭和29年 駿河湾の採集 御年54才 54才にして研究を続ける陛下。好奇心旺盛ですよね。 「さち」という言葉が 控えめで自然への愛情が感じられて好きです。本には 「陛下の採集は必要なもののみ標本用としてお持ち帰りになるが ほかはすべてもとの場所は丁寧に…

潮風のあらきにたふる 浜松の ををしきさまに ならへ人々

占領時代 折にふれて 昭和22年 御年47才 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る ならえ と詠っていますが、ご自身にもいいきかせているように感じま…

このよき日 みこをば祝ふ 諸人のあつきこころぞ うれしかるける

もう1首あります この秋ににほひそめたる白菊の さかり久しく 栄えゆかなむ 講和条約発効独立 同年 皇太子殿下の成年式 立太子式 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商…

平和条約発効の日を迎へて 

風さゆる 冬はすぎて まちまちし 八重桜咲く 春となりけり 国の春と今こそはなれ 霜こほる 冬にたへこし 民のちからに 花みづき むらさきはしどい咲きにほふ わが庭見ても世を思ふなり 昭和27年4月28日 平和条約発効 全部で5首ですが、今日は3首まで。 な…

夏の朝 おさなき孫の紀宮も 汐あみしつつ あそびけるかな

伊豆須崎の夏 海水浴 昭和51年 黒田清子さまのことですね。 清子様は質素に暮らしていらして、お母様の美智子様より控えめに、いつも控えめに なさっていて ご自分の結婚式でも 美智子様おさがりの着物を着て とにかく質素な感じが 昭和天皇や明治天皇を思い…

新聞の しらせをけさは見てうれし 湯川博士はノーベル賞を得つ

もう2首あります うれひなく学びの道に博士らを つかしめてこそ 国はさかえめ 賞を得し 湯側博士のいさをしは わが日の本のほこりとぞ思ふ 昭和24年 湯川秀樹博士がノーベル物理学賞受賞 日本人として初めて受賞した、ノーベル賞。 これは、陛下と国民は同…

めしひたる 少女(おとめ)がともの 編物に はげむ姿を 感けてわれ見つ

昭和天皇のおほみうた 横浜訓盲院にて 昭和24年 陛下は働き者が好きです。 障害があってもすいすいと編んでいくすがたに、「すごいなあ」と感じていたのがわかります。 陛下がいまの愛子さまの状況をご覧になったらなんとおっしゃるでしょう。 ただ一生懸命…

皇太子(ひのみこ)を 民の旗ふり 迎ふるがうつるテレビにこころ迫れり

帰朝 昭和28年 皇太子殿下20歳(今生陛下)の初御外遊(戦後初の御皇族の御外遊 イギリス エリザベス女王の戴冠式参列、カナダ、フランス、スペイン、イタリア、バチカン、ベルギー、オランダ、西ドイツ、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、スイス、ア…

昭和天皇御製 外つ国の人もたたふる おほみうた いまさらにおもふ そぢのまつりに

昭和55年 明治神宮御鎮座60年祭 御作10万首といわれる明治天皇の歌道ご精進を詠まれたもの 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 昭和天皇は明治天…

昭和天皇御製 山百合の花咲く庭に いとし子を 車にのせて その母はゆく

はじめての皇孫=浩宮さま 2月23日に誕生 昭和35年 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る あたたかく見守っていたのでしょう。 いま、皇太子ご夫妻…

昭和天皇御製 みほとけの 教まもりてすくすくと 生ひ育つべき 子らにさちあれ

昭和24年 佐賀県因通寺洗心寮 P108より 昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯 作者: 鈴木正男 出版社/メーカー: 展転社 発売日: 1995/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る さちあれ とは親から子への気持ちだと思います。 本によると、39名…

ああ広島 平和の鐘も鳴りはじめ たちなほる見えて うれしかりけり

昭和天皇御製 広島市比治山芸術公園 昭和22年 市民が7万人も集まって陛下を熱狂的に迎え、君が代と 万歳を 行った すごく当時の広島市民の興奮が伝わってくるような御製・・・ 私もその場にいたかった。 元気な国民の姿に感動したのでしょうね。 そこで返…

明治天皇御製 新しき 年を迎へて富士の嶺(ね)の 高きすがたを 仰ぎみるかな

明治天皇御製 2ページ 改造社より 明治11年 ちょっと疑問が生じて、この歌を選びました。 明治11年ということは、すでに天皇陛下は東京にいますよね。 それで、おそらく皇居で新年のお祭りなどされていると思うので、 東京にいますよね。 この歌をよむ…

明治天皇御製 世とともに かたりつたへよ 国のため 命をすてし 人のいさをを

明治37年 明治天皇御製集 P210 改造社 日露戦争の年です。 いさを は 功績のことでしょう。 国のこと は自分のこと。 そう思わなければこの歌は詠めない。 そこで返歌です。 国のため 命をすてし 御親らの 心伝える 民草の間も 戦争で戦ってなくなったのは …

明治天皇御製 よきをとりあしきをすてて外国(とつくに)に おとらぬ国となすよしもがな

明治42年 明治天皇御製193P 改造社より 実践の人・明治天皇。 歌にもよく現れていると思いました。 日本をよくする 日本を強くする 明治維新後は国民と天皇陛下は、こういう気持ちの一体感があったのかな・・・ 今でもできると思う。きっかけがあれば。 そ…

明治天皇御製 国をおもふ 道に二つはなかりけり 軍(いくさ)の場(には)に たつもたたぬも

明治天皇御製集 改造社 201ページ 明治37年 日露戦争です。国をあげての、たくさんの犠牲をだしたロシアとの戦い。 まさかロシアがアジアの黄色人種に負けるとは・・・日本への印象をがらっとかえた戦争です。でも、たくさんの日本人が死にました。 同じ年に…

明治天皇御製 すすむ世を 見るにつけても 思ふかな わが国民の 上はいかにと

明治40年 明治天皇御製集 172P 改造社 明治天皇が国民のことを常に考えているのがわかる歌です。 陛下が国民のことを思う 国民が陛下のことを思う 両思いだと国がひとつにまとまりそう。 片思いだと・・・? 陛下は国民のことを忘れている 国民は陛下のこと…

明治天皇御製 をちこちに わかれ住みても 国を思ふ 人の心ぞ 一つなりける

明治43年 明治天皇御製集 173P 改造社 なりける と、言い切るということは国民の一体感が今よりあったということ。 なんだか、うらやましいです。 日韓合併の年。 当時の朝鮮を、侵略ではなく併合した年。 韓国による捏造歴史でいまだに攻撃される私たち日…

明治天皇 千萬(ちよろず)の民の力をあつめなば いかなる業(わざ)も成らむとぞ思ふ

明治天皇御製集より203ページ 改造社 明治41年 今日は明治天皇御製を紹介します。 1908年です。 民と天皇がひとつになっているのを感じられます。 高揚する気分も。 なんだかうらやましいです。 いまの天皇陛下に私たち国民はこのような歌を歌っていただける…

わが国の紙見てぞおもふ 寒き日に いそしむ人の からきつとめを

紙 昭和22年ご巡幸 (鳥取の寒村の和紙漉きの授産場での制作。働いていたのはすべて遺族、引揚者、戦災者であった) 今日は日本全国、寒波です。 私も久しぶりの雪で車が出せずバスで出勤。 こんな日に紙をすいたらしもやけできますね・・・ からきつとめー…